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次年産にむけて栽培管理の徹底を

2023.08.31

 JA壱岐市花き部会小菊専門部会(日高将希部会長)は、8月22日、芦辺町の同JA多目的集荷場で小菊親株管理講習会を開催しました。

 講習会冒頭には、同JA農産園芸課の斉藤俊介指導員が盆菊出荷実績及び生産概況、今後の対策などを説明し生産者らで共有しました。

 7月上旬から8月4旬までの実績は、33万4,100本(前年比77.2%)、販売金額1650万4,308円(前年比81.7%)、1本単価は49.4円(前年比105.8%)となりました。

 本年産は4~5月は適度に降水量があり、昼夜温の差が大きく、順調に生育したが2月の寒波の影響を受けて5月咲分で品種によっては、下葉から空洞症状や一部で分枝も多く出ている圃場も散見されました。6月~7月は過去2年とは真逆の天候となり、日照時間が短くボリュームがつきにくい年となりました。高温によるチップバーンやスリップス等の害虫発生も例年同様にみられました。7月上旬は大雨で根腐れが発生、下旬からお盆にかけてへ記録的猛暑と降雨が少なかったことで、全体的に品質低下、出荷量も減少しました。販売面は、7月以降全国的に天候の影響を受けて物量が少なく単価は上がりましたが、需要期のお盆に出荷量が増えませんでした。今後の対策として、圃場の管理のほか、需要期の出荷に対応できるよう電照設備の導入についても促しました。

 その後の講習会では、次年産に向けた親株栽培管理について説明しました。切り株の植替えでは、優良株の選定を行い、定植前に新根発生促進のための切り込み作業や、定植方法について指導しました。かぎ芽挿しでは台刈(切り戻し)時の注意事項や、採穂方法について説明しました。

 斉藤指導員は「本年産は天候の影響が大きく、出荷量が昨年より約10万本減少した。今後の親株管理をしっかり行って、次年産に繋げてもらいたい」と語りました。