壱岐振興局農林水産部は2月4日、芦辺町の一支國博物館で「壱岐発!ファストフードプロジェクト試食交流会」を開き、振興局職員、市役所、JA壱岐市、各参加事業者より約20人が集まりました。
交流会では、昨年壱岐で試験栽培されたジャガイモ新品種「ながさき黄金」を使用した料理の試食会や、6次化産業化プランナーによるマーケティング講義が行われました。
本プロジェクトは、新たな取り組み品目による地域農業の振興とともに、修学旅行生や観光客が手軽に食べられるファストフードを開発し、地域ビジネスの拡大、人口増加、地域活性化を図るために発足しました。
講義では、通販・物流に関するコンサルティングや6次産業化・農商工連携における物流支援等を行うプランナー、井上亜矢氏が「マーケティングでの商品開発の考え方」と題し、講演を行いました。講演ではマーケティングの考え方や、顧客ニーズ把握や販売する対象者の選定、他社と自社製品の差別化といったSTP分析などについて説明しました。
その後、参加者らは「ながさき黄金」を使い試作したファストフードの試食会に参加しました。
ながさき黄金は長崎県が育種した品種で、食味が良く、火を通すと鮮やかな黄色になる、加工向きの品種です。同JAが策定した「第9次営農振興計画」では「1品目1億円の産地づくり」に向け新たに導入する戦略品目に掲げています。土地利用型作物として機械化が容易で、2期作栽培も可能です。集落営農組織や露地専作農家に向け推進するとともに、機械化一貫体系の導入、共同選別施設の整備などの支援策を図っていきます。
試食会では島内のプロジェクト参加事業者や、壱岐振興局から8品の試作品が持ち寄られました。参加者らは各試作品の味や見た目の評価のほか、いくらだったら購入を考えるかなどを調査用紙に記入。人気投票も行われました。
試食会後の総評で、プランナーの井上氏は「皆さん、よく考えて試作されていた。ながさき黄金の色の強さ、味の濃さを活かしたアイデアが多かった」と語りました。
同部の本村高一部長は「各事業者には、今回多くの試食品を出品いただいた。現在猛威を振るう新型コロナもきっと終息し、壱岐を訪れる観光者も増えてくると信じている。プロジェクトはまだまだ続く。今後の地域活性化に繋げていく」と決意を述べました。