3月下旬、JA壱岐市の本所会議室で「令和5年度新規就農者研修事業審査会」と「後継者育成事業報告会」が開かれました。
新規就農者研修事業は、農業を職業として志す人を対象に向けて基礎となる作物の栽培技術や経営管理のノウハウについて研修を行い、就農後の経営安定に向けた制度で、平成15年から始まり、これまでに45名を輩出しています。
審査会には、同JA役員、振興局、市が参加し行われました。
畜産農家を目指す富永楓二郎さんは「家も畜産農家で子供のころから環境をみてきて手伝いもしてきた。祖父母から畜産業を引退する話があり今度は自分が引き継ぎたい」と決意しました。
イチゴ農家を目指す石井大輔さんは「非農家ですがイチゴは壱岐の主要品目であり、JAの手厚いサポート体制やトレーニングハウスの活用ができること」等で就農を決意しました。
就農動機が述べられた後、審査員らから、今後の就農・経営計画等について質問が行われ、それぞれが今後の展望を語りました。審査の結果2名が認定され、4月からの研修に入ります。
審査会終了後、後継者育成事業報告会も行われました。事業では、農業高校・農業大学校等へ進学予定・在学中の学生が、将来壱岐に帰省し就農するための、知識・技術習得や、農業に対する理解・意欲の向上をはかるための支援を行っています。
鹿児島県立農業大学校に進学する長島涼太さんは、「飼料栽培の技術等習得し卒業後は当JAへ入組し人工授精師として働きたい、生産者として繁殖経営も行いたい」と意欲を語りました。
同JAの川﨑裕司組合長は「農業はすべて自己責任です。大変厳しいところもあるが、就農を希望する2人には、研修を通してしっかり技術の習得と経営観を養ってほしい」と激励しました。
また、後継者育成事業の長島涼太さんには、「勉強と実践を積み重ねて、未来の壱岐農業の後継者として育ってほしい、待っている」と激励しました。